『高校入試では、副教科の内申が2倍になる』と聞いたことはありませんか?
音楽・美術・保健体育・技術・家庭。一般に“副教科”と呼ばれる実技4教科は、テストの点数だけで評定が決まりにくいこともあり、保護者としては気になるところです。
結論からいうと、2027年度の栃木県立高校・一般選抜では、実技4教科だけを2倍して計算する仕組みではありません。
栃木県の実施細則では、調査書について『各学年における「各教科の学習の記録」(選択教科を除く)の評定を点数化』するとされています。つまり、中1〜中3の9教科が対象です。
この記事のポイント
- 栃木県の一般選抜では、副教科だけ2倍にはしない
- 中1・中2・中3の9教科の評定が対象
- 評定合計のベースは最大135(9教科×5×3学年)
- ただし、その135を入試で何点分として扱うかは高校によって大きく違う
栃木県の高校入試で「副教科は2倍」ではない
一般に副教科と呼ばれるのは、次の4教科です。
- 音楽
- 美術
- 保健体育
- 技術・家庭
これに国語・社会・数学・理科・英語の5教科を加えた9教科が、調査書の「各教科の学習の記録」に記載されます。
2027年度の栃木県立高校一般選抜では、県の実施細則上、実技4教科だけを2倍にするという扱いはありません。
たとえば、評定が「3→4」に上がった場合、評定合計のベースでは数学でも体育でも同じ+1です。
| 教科 | 評定3→4 | 副教科だけ2倍? |
|---|---|---|
| 数学 | +1 | — |
| 保健体育 | +1 | しない |
| 美術 | +1 | しない |
他県では実技教科を重く換算する制度もあるため、SNSや塾の情報で『副教科は2倍』という話を見かけることがあります。栃木県の受験では、他県の計算方法と混同しないよう注意が必要です。
内申のベースは9教科×3年間=最大135
9教科が5段階評定なので、1学年の評定合計は最大45です。
9教科 × 5 = 45
そして中1・中2・中3の3年間が対象になるため、評定合計のベースは、
45 × 3年間 = 135
となります。
たとえば3年間ずっとオール3なら、
9教科 × 3 × 3年間 = 81
3年間ずっとオール4なら、
9教科 × 4 × 3年間 = 108
です。
県の調査書作成要領では、第1・第2学年は生徒指導要録どおりの5段階評定、第3学年も年間を見通した5段階評定を記載します。つまり、中3だけではなく中1・中2の成績も対象です。
「副教科は2倍じゃない」なら、あまり気にしなくていい?
ここは違います。
副教科は4教科あります。たとえば実技4教科がすべて「3」の場合は12点、すべて「4」なら16点。1学年だけでも4点差です。
同じ状態が3年間続けば、評定合計では12点差になります。
つまり、1教科あたりの扱いは主要5教科と同じでも、4教科まとめて低いと影響は小さくないということです。
例:主要5教科が4、副教科が3なら?
1学年分は、
- 主要5教科:4×5教科=20
- 実技4教科:3×4教科=12
合計32です。同じ評定が3年間続いたと仮定すると、32×3=96/135になります。
『副教科は2倍ではない』=『副教科はどうでもいい』ではありません。
さらに重要なのは「志望校で内申が何点分になるか」
2027年度の栃木県立高校入試では、ここがかなり重要です。
一般選抜の学力検査は原則5教科500点ですが、調査書の評定を点数化した「調査書点」の配点は高校によって違います。
| 高校 | 学力点 | 調査書点 |
|---|---|---|
| 宇都宮 | 500 | 50 |
| 宇都宮女子 | 500 | 50 |
| 石橋 | 500 | 100 |
| 宇都宮南 | 500 | 125 |
| 宇都宮商業 | 500 | 135 |
| 宇都宮白楊 | 500 | 333 |
同じ内申でも、宇都宮高校の「500:50」と宇都宮白楊高校の「500:333」では、入試全体の中での重さが大きく違います。
だから『副教科が何倍か』だけを見るより、自分の評定が志望校では何点分として扱われるのかまで見る方が実用的です。
副教科の内申を上げるには?
副教科は、定期テストだけで評定が決まるとは限りません。実技、作品、授業での取り組み、提出物、定期テストなど、教科ごとに評価材料があります。
そのため、まずは提出物を期限までに出す、授業や実技にきちんと取り組む、テストで取れる部分を落とさないという基本が大切です。
特に『あと少しで3→4になりそう』という教科があるなら、主要5教科だけでなく実技4教科にも目を向ける価値があります。
よくある質問
Q.栃木県では副教科を2倍しますか?
2027年度の県立高校一般選抜では、実技4教科だけを一律に2倍する仕組みではありません。各学年の9教科の評定が対象です。
Q.中1の副教科も入りますか?
入ります。第1学年から第3学年までの評定が調査書に記載され、一般選抜では各学年の「各教科の学習の記録」の評定が点数化されます。
Q.数学の4と体育の4は同じですか?
評定合計のベースではどちらも「4」です。実技教科だけを2倍する扱いではありません。
Q.特色選抜も同じですか?
特色選抜は、学校ごとに調査書・学力検査・学校独自検査の比重や資料の扱いが異なります。この記事は一般選抜の基本的な内申の扱いを中心に説明しています。特色選抜を受ける場合は、志望校の学校別入試情報も確認してください。
まとめ|栃木では「副教科2倍」より志望校の調査書配点を見る
2027年度の栃木県立高校一般選抜では、実技4教科だけを2倍する仕組みではありません。
- 中1〜中3の9教科が対象
- 評定合計のベースは最大135
- 数学の4も体育の4も、評定合計では同じ4
- ただし4教科あるため、副教科全体の影響は小さくない
- さらに、高校によって調査書点の配点が大きく異なる
『内申が高い・低い』だけで考えるのではなく、志望校ではその内申が何点分になるのかまで確認すると、受験戦略がかなり立てやすくなります。
今後、このページには9教科の評定を入力すると、135点中の評定合計と志望校の調査書配点を確認できる「内申計算機」も追加予定です。
※この記事は2026年9月時点で公表されている栃木県教育委員会の2027年度入試資料をもとに作成しています。最新情報は必ず公式発表もご確認ください。
公式資料:
栃木県|令和9(2027)年度県立高等学校入学者選抜に関するお知らせ
栃木県|令和9(2027)年度 学校(学科)情報・入試情報