【2027年度】総合型選抜とは?推薦との違い・専願か併願かを大学受験初心者の親向けに解説

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「総合型選抜って、結局何がいいの?」

早く大学が決まるから? 一般選抜では届かない大学に行ける可能性があるから? それとも一般よりお金がかからないから?

でも、評定を見られることもある。志望理由書や面接、小論文の対策も必要。総合型専門の塾に通う人までいる。

「そこまで準備するなら、最初から一般選抜に絞って勉強した方がよくない?」

私自身、子どもが一般選抜中心の大学受験だったので、最初はここがよく分かりませんでした。

調べてみると、総合型選抜のメリットは「一般より楽に大学へ入れること」ではありません。一般選抜とは違うものさしで、自分の強みや大学との相性を評価してもらえることにあります。

→【2027年度】国立大の総合型選抜は難しい?倍率4倍超の実例を見る

この記事では、総合型選抜と学校推薦型選抜の違いだけでなく、「総合型を使う意味は何?」「一般一本の方が本人のためでは?」という疑問まで、大学受験初心者の親目線で整理します。

この記事で分かること

  • 総合型選抜とは何か
  • 旧AO入試・学校推薦型選抜との違い
  • 総合型選抜は専願なのか、併願できるのか
  • 内申や学力は必要なのか
  • 2027年度入試で何が変わったのか
  • 総合型選抜での生成AI利用の最新例
  • 親が募集要項のどこを見ればいいのか

そもそも総合型選抜って何?

文部科学省は総合型選抜を、一般選抜とは異なる観点や方法で、詳細な書類審査と丁寧な面接などを組み合わせ、能力・適性・学習意欲・目的意識などを総合的に評価する入試としています。

本人が作る活動報告書、大学入学希望理由書、学修計画書などを評価に使うのも特徴です。

つまり、かなりざっくり言えば、

一般選抜=試験の点数を中心に見る
総合型選抜=「この大学で学びたい理由」や活動、面接、学力などを組み合わせて見る

という違いです。

ただし、「人物だけを見る入試」「学力がいらない入試」という意味ではありません。2027年度入試では、書類だけでなく、知識・技能や思考力・表現力などを確認する評価方法も使うことが求められています。

総合型選抜って、世間一般ではもう普通なの?

ここはデータで見てみます。

文部科学省がまとめた2025年度入学者選抜の実施状況では、全国の大学の93.6%が総合型選抜を実施しています。

実際の入学者で見ると、大学入学者の19.5%が総合型選抜でした。私立大学では22.8%です。

2025年度入学者 総合型選抜 学校推薦型選抜
国立 7.7% 12.7%
公立 6.0% 26.9%
私立 22.8% 38.8%
全大学 19.5% 34.1%

総合型と学校推薦型を合わせると、全大学の入学者の53.6%になります。

なので、制度としては「一部の特殊な子だけが受ける珍しい入試」とは言いにくくなっています。

ただし、2025年度から文部科学省が入試区分の整理方法を変更しているため、前年の数字と単純に増減比較することはできません。

総合型選抜は昔のAO入試?

はい。親世代には「AO入試」と言った方が分かりやすいかもしれません。

文部科学省は入試区分の名称を、

  • 一般入試 → 一般選抜
  • AO入試 → 総合型選抜
  • 推薦入試 → 学校推薦型選抜

と変更しています。

ただし、単に名前だけを変えたわけではありません。以前のAO入試の一部で「学力を十分に見ていないのでは」という課題が指摘されたことから、現在の総合型選抜では学力も適切に評価する仕組みに変わっています。

総合型選抜と学校推薦型選抜は何が違う?

一番大きな違いは、高校の校長推薦が必要かどうかです。

総合型選抜 学校推薦型選抜
出願 本人の意思で出願 高校長の推薦が必要
主な資料 志望理由書、活動報告書、面接など 調査書、推薦書、面接など
評定条件 大学・方式による 設定される場合が多い
専願・併願 大学・方式による 大学・方式による

文部科学省の2027年度入試要項でも、総合型選抜は「入学志願者自らの意志で出願できる公募制」とされています。

一方、学校推薦型選抜は、出身高校の校長の推薦に基づいて行われます。

なので、まずは、

総合型=本人が手を挙げる
学校推薦型=高校から推薦してもらう

と理解すると整理しやすいです。

総合型選抜って専願じゃないとダメなの?

これが特にややこしいところです。

答えは、大学・学部・方式によります。

たとえば2027年度入試では、国際基督教大学(ICU)の総合型選抜は「4月入学専願」とされています。

一方、神戸松蔭大学の2027年度総合型選抜には、専願受験か併願受験かを選べる方式があります。

つまり、

「総合型選抜だから全部専願」ではありません。
逆に、「総合型なら他大学も自由に受けられる」と決めつけるのも危険です。

募集要項ではこの言葉をチェック

  • 専願
  • 併願可
  • 本学を第一志望とする者
  • 合格した場合は入学することを確約できる者
  • 他大学との併願を認める

「出願できるか」だけでなく、合格後の入学手続期限や辞退の扱いまで確認してください。

大学ごとの出願・試験・合格発表・入学金締切を整理する方法は、【2027年度】大学受験のスケジュール管理どうする?でまとめています。

総合型選抜は内申・評定が悪くても受けられる?

これも大学によります。

総合型選抜そのものに「全国共通で評定○以上」というルールがあるわけではありません。

ただし大学・学部・方式によっては、

  • 全体の学習成績の状況○以上
  • 特定教科の評定○以上
  • 英検などの資格
  • 特定科目の履修

などを出願条件にすることがあります。

「総合型なら成績は関係ない」と思わず、まず出願資格を見る必要があります。

総合型選抜は学力がなくても受かる入試?

現在の制度では、そう単純ではありません。

2027年度の大学入学者選抜実施要項では、総合型選抜について、志望理由書などの書類だけではなく、大学教育を受けるために必要な知識・技能、思考力・判断力・表現力なども適切に評価するよう求めています。

大学によっては、

  • 小論文
  • 面接・口頭試問
  • プレゼンテーション
  • 教科の基礎学力試験
  • 大学入学共通テスト
  • 英検などの資格・検定

などを使います。

「一般選抜ほど学力試験一本ではない」という意味であって、学力を見ない入試ではありません。

2027年度からは面接評価が原則必須に

2027年度(令和9年度)入試では、総合型選抜のルールに変更があります。

文部科学省は、総合型選抜で志望する学問分野への意欲や適性などを見る面接による評価を必ず行うとしています。

ここでいう面接には、通常の面接だけでなく、ディベート、集団討論、プレゼンテーション、口頭試問なども含まれます。

そのため2027年度の総合型選抜を考える場合は、書類対策だけではなく、面接・プレゼンなども含めて募集要項を確認する必要があります。

2027年度、総合型選抜で生成AIの利用を認める大学も

2027年度入試では、入試と生成AIの関係にも新しい動きがあります。

近畿大学情報学部は、2027年度の総合型選抜で、第1次審査の自己PR動画の制作や、第2次審査のプレゼンテーションの準備において、アイデア出し・構成の検討・スライド作成などに生成AIを活用することを認める方針を明示しています。

注意:「入試本番で生成AIを自由に使える」という意味ではありません。
近畿大学情報学部が明示しているのは、自己PR動画の制作やプレゼンテーション準備などでの活用です。

同学部は、生成AIを使ったかどうか自体ではなく、受験生自身の能力や思考、独自性を重視して選考するとしています。また、生成AIを利用しない受験生が不利益を受けないよう、利用環境の違いにも配慮するとしています。

つまり、これからの総合型選抜では「AIを使ったら即NG」と一律に考えるのではなく、大学・学部ごとのルールと、何を評価しようとしている入試なのかを確認する必要があります。

親が確認したいポイント

  • 生成AIの利用が認められている範囲
  • 志望理由書・自己PR動画・プレゼン資料など、どの提出物が対象か
  • AIを使った場合に、利用方法や工夫を説明する必要があるか
  • 大学が「本人の思考・独自性」をどのように確認するのか

近畿大学情報学部のケースでは、AIそのものを評価するというより、AIを使いながら本人がどう考え、どう工夫し、自分の強みをどう表現するかを重視する方針です。

詳しい利用方針は、近畿大学の公式発表で確認できます。

生成AIの扱いは今後ほかの大学でも変わる可能性があるため、実際に出願する際は必ず最新の募集要項・大学公式情報を確認してください。

総合型選抜はいつ始まる?

2027年度入試について、文部科学省は、

  • 総合型選抜:入学願書受付は2026年9月1日以降、判定結果の発表は2026年11月1日以降
  • 学校推薦型選抜:入学願書受付は2026年11月1日以降、判定結果の発表は2026年12月1日以降

としています。

実際の日程は大学ごとに異なります。総合型は一般選抜よりかなり早く動くため、高3の秋になって初めて調べると、準備期間が短くなることがあります。

国公立にも総合型選抜はある?

あります。

「総合型は私立だけ」という制度ではありません。文部科学省の2025年度入試実績では、国立大学でも総合型選抜による入学者が7.7%、公立大学でも6.0%いました。

ただし、国公立の総合型では共通テストを利用する方式もあります。私立と同じ感覚で考えず、選考方法を大学ごとに確認してください。

共通テスト・私立・国公立の全体の流れがまだ曖昧な場合は、先に【大学受験が初めての親へ】共通テスト→私立・国公立はどう進む?を読むと全体像がつかみやすいです。

「総合型を受ける=一般選抜を捨てる」ではない

併願可能な総合型選抜であれば、総合型を受けながら一般選抜の勉強を続けるケースもあります。

ただし、専願方式で合格した場合や、合格後の入学手続を済ませた場合の扱いは大学・方式によって異なります。

そのため、総合型を検討するときは、試験内容だけでなく、専願か、併願できるか、合格後に何を確約するのかまでセットで確認するのが重要です。

親が募集要項で最初に見る5項目

総合型選抜を検討するとき、募集要項を最初から全部読むのは大変です。まず次の5項目を確認すると整理しやすくなります。

  1. 出願資格:評定、資格、卒業年度など
  2. 専願・併願:第一志望限定か、他大学も受けられるか
  3. 選考方法:書類、面接、小論文、プレゼン、学力試験など
  4. 日程:出願、試験、合格発表、入学手続
  5. 必要書類:志望理由書、活動報告書、調査書など

特に総合型は大学ごとの差が大きいため、「総合型選抜」という名前だけで判断しないことが大切です。

まとめ|総合型選抜でまず覚えること

  • 総合型選抜は旧AO入試にあたる制度
  • 本人の意思で出願し、書類・面接・学力などを総合的に見る
  • 学校推薦型選抜と違い、高校長の推薦が基本条件ではない
  • 総合型=専願ではなく、専願か併願かは大学・方式ごとに違う
  • 内申・評定条件も大学・方式による
  • 学力を見ない入試ではない
  • 2027年度は面接による評価が原則必須
  • 制度としてはすでに広く使われ、2025年度は大学入学者の19.5%が総合型選抜で入学している

大学受験1人目の親にとっては、「推薦」「総合型」「一般」「共テ利用」が一気に出てくるので混乱しやすいところです。

まずは「総合型だからこう」と決めつけず、大学・学部・方式ごとの募集要項を見る。これが一番確実です。

参考

※入試方式・出願条件・専願/併願の扱い・日程は大学、学部、年度によって異なります。実際に出願する際は、必ず各大学が公表する最新の募集要項をご確認ください。この記事は2026年9月28日時点で確認できる情報をもとに作成しています。

WRITTEN BY

とろろろ

栃木で3人の子どもを育てる母です。中学受験の合格・不合格、公立中からの高校受験、集団塾・個別塾・通信教育を家庭で経験してきました。公式情報とわが家の実体験を分けながら、学校選び、家庭学習、教育費について保護者目線でわかりやすく整理しています。

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