「共通テストを受けて、点数が取れていれば国公立大学の二次試験を受けられる」
そう思っている方は、少し注意が必要です。
国公立大学には、志願者が一定数を超えた場合などに、共通テストの成績や志願倍率を使って受験者を絞り込む「2段階選抜」という仕組みがあります。
2026年9月、駿台予備学校が2027年度入試で2段階選抜を実施する予定の国公立大学を一覧化しました。大学受験を始めたばかりのご家庭こそ、今のうちに仕組みを知っておきたいニュースです。
2段階選抜とは?
2段階選抜は、国公立大学の入試を二つの段階に分ける仕組みです。
まず、志願者が募集人員に対して一定数を超えた場合などに、共通テストの成績や志願倍率を基準として「第1段階選抜」を行います。
第1段階を通過した人だけが、個別学力検査、いわゆる二次試験に進みます。
一般には「足切り」と呼ばれることがありますが、第1段階選抜は共通テストだけで最終合格者を決めるものではありません。二次試験を受けられる人を、出願後に絞り込むための仕組みです。
2027年度は主要大学でも実施予定
駿台の一覧によると、東京大学、京都大学、大阪大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、九州大学など、主要な国立大学が2段階選抜を実施する予定です。
東京大学は、文科一類から三類、理科一類から三類まで、全科類で実施を予告しています。基準倍率は約2.3~3.0倍です。
公立大学でも実施予定があり、東京都立大学は学部によって前期約6倍、後期約14倍などの基準を示しています。大阪公立大学も、おもに6~27倍を基準としています。
ここで大切なのは、「倍率が何倍になったら必ず不合格」という意味ではないことです。募集人員や志願者数、学部ごとのルールによって扱いが変わるため、志望大学・学部の選抜要項を個別に確認する必要があります。
医学部などでは共テの得点基準を置く大学も
第1段階選抜の基準は、志願倍率だけではありません。共通テストの得点を基準にする大学もあります。
駿台の一覧では、たとえば次のような基準が紹介されています。
- 横浜市立大学医学部医学科:共通テスト750点/1,000点、かつ約3倍
- 名古屋大学医学部医学科:共通テスト650点/950点
- 名古屋市立大学医学部医学科:共通テスト得点率おおむね73%/600点
- 奈良県立医科大学医学部医学科:共通テスト730点/900点、備考に15倍
医学部志望でなくても、志望学部がどの方式を採用しているかは必ず確認しておきましょう。倍率で見る大学、得点で見る大学、倍率と得点の両方を見る大学があります。
保護者が出願前に確認したい3つのこと
1. 「第1段階選抜」の欄を探す
大学の選抜要項や募集要項で、次のような言葉を探します。
- 第1段階選抜
- 2段階選抜
- 第1段階選抜の実施基準
- 志願倍率
- 共通テストの得点
「共通テストの配点」だけを見ていると、二次試験に進むための条件を見落とすことがあります。
2. 「共テの合格ライン」と混同しない
第1段階選抜の基準は、最終合格ラインとは違います。
第1段階を通過しても、二次試験で合格できるとは限りません。一方で、第1段階を通過できなければ、二次試験で逆転する機会そのものがなくなります。
つまり、共通テストは「最終合格のための試験」であると同時に、「二次試験へ進むための最初の関門」になる場合があります。
3. 最新情報は大学公式サイトで確認する
今回の一覧は、各大学が公表した選抜要項をもとに作成されたものです。ただし、募集人員は2026年9月1日時点のもので、総合型選抜などの結果によって変更される場合があります。
出願時には、必ず志望大学の公式サイトで最新の募集要項と実施基準を確認してください。
まとめ:志望校を決める前に「二次へ進む条件」を見る
国公立大学を目指す場合、大学名や共通テストの配点だけでなく、次の三つをセットで確認することが大切です。
- 共通テストで何点を取る必要があるか
- 第1段階選抜があるか
- その基準は倍率か、得点か、両方か
「共テを受けたら、全員が二次試験を受けられる」とは限りません。
志望校が決まったら、合格可能性だけでなく、二次試験に進むための条件まで確認しておくと、共通テスト後の出願判断で慌てにくくなります。
参考:リセマム「大学受験2027 国公立大2段階選抜の実施基準を一覧化…駿台」
※本記事は2026年9月22日時点の公開情報をもとに作成しています。入試制度や実施基準は変更される可能性があるため、出願時は必ず大学公式サイトで確認してください。