【30年前と今】大学の偏差値・難易度はどう変わった?40代・50代の親が知っておきたいこと

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大学の偏差値は30年前と今で、同じ感覚で見られるのでしょうか。40代・50代の親にとって「私たちの頃は難関だった」という大学イメージは、子どもの受験で何度も顔を出します。私も長男の大学受験を経験し、その感覚だけでは判断できないと気づきました。

入試難易度や受験生からの選ばれ方は、30年の間に変化しています。昔の大学序列をそのまま今の志望校選びに当てはめると、学部や入試方式の違いを見落とすこともあります。

この記事では、長期データと現在の入試情報を確認しながら、親世代が大学のイメージをどう更新すればよいか、長男の受験を経験した親の目線で整理します。

大学の偏差値・難易度は、30年前の印象と今をそのまま比べられない

大学の偏差値は、大学そのものに固定で付いている数値ではありません。どの模試の、どの受験者集団を対象に、どの学部・方式の合格可能性を見た数字なのかで変わります。

河合塾Kei-Netも、ボーダーラインは入試難易度を表すもので、大学の教育内容や社会的位置づけを示すものではないと説明しています。偏差値の変化を、そのまま「大学の価値の変化」と読むことはできません。

また、河合塾・駿台・ベネッセでは模試の母集団や判定基準が異なります。会社の違う偏差値を直接引き算して、「昔より何ポイント難しくなった」とは言えません。長期推移を見るときは、できるだけ同じ系列のデータを確認し、学部・学科や入試方式もそろえて読みましょう。

進研模試の長期データで見る女子大の入試難易度の変化

ダイヤモンド・オンラインがベネッセコーポレーションの協力を得てまとめたデータでは、進研模試の合格可能性60%以上80%未満ラインを使い、1982~2024年の推移を比較しています。たとえば、次のような変化が紹介されています。

  • 津田塾大学 学芸学部:1982年 70 → 1992年 74 → 2023年 60 → 2024年 58
  • 神戸女学院大学 文学部:1992年 68 → 2024年 51

ここで見ているのは、進研模試系列の合格目標偏差値の推移です。数値の変化は、当時と今で受験生が大学を選ぶ状況や入試の仕組みが同じではないことを考える材料の一つ。「昔より大学の価値が下がった」という意味ではありません。学べる内容、教育環境、資格や進路、学生本人との相性は、偏差値とは分けて確認する必要があります。

出典:ダイヤモンド・オンラインの進研模試長期データの記事

逆に、私立医学部の入試難易度が上がった例もある

大学や学部によっては、親世代の頃より入試難易度が高まった例もあります。m3.comが紹介した駿台データでは、私立医学部について次の推移が掲載されています。

  • 東京慈恵会医科大学:1990年 56 → 2016年度 72
  • 順天堂大学:1990年 55 → 2016年度 68
  • 慶應義塾大学 医学部:1990年 70 → 2016年度 76

ただし、掲載記事自身が、1990年と2016年度では対象とする模試が異なるため、数値に若干のずれがあると注記しています。長期的な傾向を示す参考例であり、厳密に同一条件で測った比較としては扱えません。

現在の目安として、河合塾Kei-Netの2027年度入試ボーダーライン予想(2026年9月確認)では、慶應義塾大学医学部が72.5、東京慈恵会医科大学医学部と順天堂大学医学部がそれぞれ70.0です。これは河合塾の全統模試に基づく合格可能性50%の予想ライン。駿台の過去の数値と単純に引き算はできませんが、志望校を考えるときに今の基準を確認する必要があると分かります。

出典:m3.comの駿台データを紹介した記事/河合塾Kei-Netの入試難易度:慶應義塾大学・東京慈恵会医科大学・順天堂大学

偏差値だけでなく「受験生に選ばれる大学」も変化している

入試難易度の数字だけでなく、両方に合格した受験生がどちらへ進学するかを見ると、選ばれ方の変化が見えることがあります。

東進が2026年9月25日に発表した早稲田・慶應のダブル合格者進学先分析では、両大学に合格した人のうち早稲田へ進学した割合は、2018年の28.5%から2026年の58.0%へ変化しました。慶應への進学割合は同じ期間に71.5%から42.0%に。比較した同系統の9学部すべてで、2026年は早稲田への進学率が慶應を上回りました。

これは「早稲田の方が上になった」と結論づけるデータではありません。東進によるダブル合格者の進学先分析であり、両方に合格した層の選択を示す一つの指標です。大学全体の序列や、すべての受験生の人気を決めるものではありません。それでも、受験生からの選ばれ方は固定ではなく、比較的短い期間でも変わり得ることが分かります。

出典:東進公式資料「2026年ダブル合格者の進学先分析」(PDF)

長男の大学受験で、親の昔の感覚だけでは決められないと感じた

私自身、長男の大学受験を経験した40代の親です。長男は偏差値60前後の高校で校内順位は下位30%ほど。推薦ではなく一般選抜中心で受験し、最終的には国公立大学の理系学科へ進みました。

志望校を調べていると、「この大学、私たちの頃は○○だったよな」と昔のイメージが何度も頭をよぎりました。でも、実際に必要だったのは、今の入試難易度だけではありません。学部、入試方式、必要科目、配点、そして長男の得意・不得意との相性を一つずつ見ることでした。

大学名の印象が強くても、本人の得意科目が生かせない方式なら、合格への道筋は変わります。反対に、親が詳しく知らなかった大学でも、学びたい分野や配点が本人に合うことがあります。長男の受験を通じて、親の大学観は「昔そうだった」から「今はどうなのか」へ更新し続ける必要があると感じました。

高校の偏差値や校内順位からMARCHをどう考えたかは、偏差値60の高校ならMARCHは普通?合格実績で見えた現実にまとめています。長男が高校下位層から国公立大学を目指した過程は、偏差値60の高校・下位30%から国公立大学合格までの実体験で詳しく紹介しています。

親世代が子どもの大学選びで確認したい6つのこと

親が昔のイメージを持つこと自体が悪いわけではありません。それは自分の経験です。ただ、志望校を具体的に考えるときは、現在の情報に置き換えて確認しましょう。

  1. 学部・学科で何を学ぶのか:大学名だけでなく、授業・研究分野・取得できる資格を確認する。
  2. どの入試方式で受けるのか:一般選抜、総合型選抜、学校推薦型選抜では、出願条件も評価方法も異なる。
  3. 必要科目と配点はどうなっているか:同じ大学でも方式によって科目や配点が変わる。本人の得意科目が生きるかを見る。
  4. 偏差値の出典と年度は何か:模試会社・学部・方式・年度を確認し、別会社の数値と混ぜない。
  5. 合格可能性をどう判断するか:判定記号だけで結論を出さず、科目別得点や配点との相性も見る。模試D・E判定でも受けるか迷ったときの判断ポイントも参考になります。
  6. 進学後の生活や進路は合うか:通学・一人暮らしの費用、就職・資格、本人が学び続けられそうかも話し合う。

志望校候補を整理したら、出願・試験・手続きの日程も確認

大学や学部、入試方式を比べて候補が決まってきたら、次は出願締切・試験日・合格発表・入学金の手続期限を整理します。大学名が同じでも方式ごとに日程が違うため、早めの確認が安心です。

2027年度大学受験のスケジュール管理|出願・試験・合格発表・入学金締切を整理する方法

まとめ|「私たちの頃は○○だった」の先に、今の情報を確認する

進研模試の長期データには、女子大の入試難易度が変化した例があり、駿台の資料では私立医学部の難易度上昇が紹介されています。早慶のダブル合格者が選ぶ進学先も、2018年から2026年にかけて変わりました。

ただし、模試会社の違う偏差値を直接比べたり、偏差値を大学の教育内容や社会的価値と同一視したりはできません。親世代の経験は出発点にして、今の学部・入試方式・科目・配点・進路を確かめる。子どもの受験では、その更新が大学選びの助けになります。

WRITTEN BY

とろろろ

栃木で3人の子どもを育てる母です。中学受験の合格・不合格、公立中からの高校受験、集団塾・個別塾・通信教育を家庭で経験してきました。公式情報とわが家の実体験を分けながら、学校選び、家庭学習、教育費について保護者目線でわかりやすく整理しています。

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