「国公立大学の一般選抜なら、高校の内申は関係ない」
そう考えている人も多いのではないでしょうか。
一般選抜は、大学入学共通テストと個別試験(二次試験)の点数が中心です。調査書や志望理由書などを明確に点数化する大学は一部です。ただ、2027年度入試でも、そうした提出書類を合否判定の点数に組み込む国公立大学があります。
先に結論
「一般選抜=内申が完全に無関係」とは言い切れません。ただし、大学によって評価方法も配点も大きく違います。評定そのものを見るとは限らず、調査書・志望理由書・活動実績などをまとめて評価するケースもあります。
2027年度、提出書類を点数化する国公立大学がある
駿台予備学校は2026年9月、各大学の入学者選抜要項などをもとに「2027年度 提出書類を点数化する国公立大」を公開しています。
一覧を見ると、同じ「一般選抜」でも、大学・学部によって提出書類の扱いはかなり違います。
| 大学・学部等 | 評価する書類 | 配点例 |
|---|---|---|
| 信州大学 人文学部 | 調査書 | 50点 |
| 信州大学 経法学部 | 調査書 | 50点 |
| 信州大学 理学部 | 調査書 | 15点 |
| 信州大学 工学部 | 調査書 | 前期30点・後期20点 |
| 前橋工科大学 | 志望理由書 | 前期20点 |
| 北九州市立大学 地域創生学群 | 調査書・志望理由書・実績申告書 | 合計100点 |
| 茨城大学 教育学部 保健体育 | 運動特技に関する調書 | 前期150点・後期300点 |
※上記は2026年9月20日時点で公表されている2027年度入試情報の例です。対象となる学科・日程・評価方法は大学ごとに異なります。
参考:駿台「2027年度 提出書類を点数化する国公立大」、大学受験2027 調査書を点数化する国公立大
「調査書を点数化」=評定平均だけを見る、ではない
ここは誤解しやすいところです。
「調査書を評価する」ことと「高校の評定平均だけで点数が決まる」ことは同じではありません。
大学によっては、調査書だけでなく志望理由書や活動実績などを組み合わせて評価します。
たとえば北九州市立大学の地域創生学群では、一般選抜でも志望理由書や活動・資格等実績申告書などの提出が必要です。大学公式サイトでも、地域創生学群の一般選抜でこれらの様式を使用することが案内されています。
志望理由書だけを点数化する大学も
「学校の成績より、志望理由書などの提出書類を見る」というケースもあります。
2027年度では、駿台のまとめによると、たとえば次のような例があります。
- 弘前大学 医学部 心理支援科学科:志望理由書40点
- 大阪教育大学の一部:志望理由書50点
- 前橋工科大学:前期で志望理由書20点
- 山口大学 ひと・まち未来共創学部:志望理由書50点
つまり、「一般選抜だから提出書類は形式的なもの」とも限りません。
逆に、提出書類の点数化をやめる大学もある
一方で、国公立大学全体が一斉に「内申重視」へ進んでいるわけではありません。
年度によって、調査書の点数化をやめて総合判定の資料に変更する大学もあります。
そのため、「これからの一般選抜は内申重視になる」と一括りにするのは正確ではありません。
重要なのは、志望する大学・学部・入試日程ごとに最新の選抜方法を見ることです。
一般選抜で確認したい5項目
志望校がある程度決まったら、共通テストと二次試験だけでなく、次の5点まで確認しておくと安心です。
- 共通テストの配点
- 個別試験(二次試験)の科目と配点
- 調査書の扱い
- 志望理由書・活動報告書などの提出書類の有無
- 提出書類が実際に点数化されるか
大学入試の仕組み自体がまだよく分からない場合は、先に「共通テストとは?国公立・私立の違いを保護者向けに解説」を読むと全体像がつかみやすいです。
「一般選抜なら内申は関係ない」と言い切れる?
多くの国公立大学の一般選抜では、共通テストと個別試験が合否判定の中心です。
そのため、高校の評定が低いから国公立大学の一般選抜を受けられない、という意味ではありません。
ただし、大学・学部によっては、調査書・志望理由書・活動実績などに具体的な点数が付く場合があります。
「一般選抜なら内申や提出書類は完全に無関係」と思い込まず、募集要項の配点表と合否判定方法まで確認するのがおすすめです。
まとめ
- 2027年度も、一般選抜で調査書や志望理由書などを点数化する国公立大学がある
- 配点は大学・学部によって大きく異なる
- 「調査書評価=評定平均だけを見る」とは限らない
- 一般選抜すべてが内申重視になるわけではない
- 志望大学の最新の入学者選抜要項・学生募集要項を確認することが重要
※この記事は2026年9月20日時点で公表されている2027年度入試情報をもとに作成しています。入試内容は今後変更される場合があります。実際の出願時には、必ず各大学が公表する最新の入学者選抜要項・学生募集要項をご確認ください。