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「えっ?!そういう解釈するの??」
「よく読んだ??」
子どものテストや宿題を見ていて、そんなことはありませんか。
国語の長文だけではありません。数学の文章題で条件を読み落としたり、理科の考察問題で聞かれていることと少しズレた答えを書いたり。英語も、単語は分かるのに文章全体の意味がつかめていない。
勉強していないわけではない。問題文も読んでいる。それなのに、「え、そこをそう読むの?」と親の方が戸惑うことがあります。
2026年9月8日、世界の15歳を対象に学力を比べる国際調査「PISA2025」の結果が公表されました。日本の読解力は503点で、OECD平均の461点を大きく上回り、世界的に見れば今も高い水準です。
ただし、2022年からは13点低下。さらに、日本では上位10%と下位10%の得点差が、読解・数学・科学の3分野すべてで広がりました。
「日本の子どもの学力が危ない」と煽る話ではありません。でも、中学生の親としては、少し気になる結果です。
読解力対策を考えるなら、ただ「本を読みなさい」と言うより、①何を聞かれているか確認する、②根拠を本文から探す、③自分の言葉で短くまとめる練習を入れたほうが、家庭では取り組みやすいです。
PISA2025、日本の読解力は「低い」のではなく「前回より下がった」
まず大事なのは、結果を必要以上に悲観しないことです。
| PISA2025 | 日本 | OECD平均 | 2022年から |
|---|---|---|---|
| 読解力 | 503 | 461 | -13点 |
| 数学 | 525 | 463 | -10点 |
| 科学 | 538 | 482 | -9点 |
OECDの日本向け資料では、数学と科学は2022年と「おおむね同程度」、読解力は2022年より低かったとされています。
また、日本の読解力は長期的には上下があり、ずっと一方向に落ち続けているわけではありません。今回の503点も2018年に近い水準です。
一方で、2015年と比べると、読解力で基礎レベル(Level 2)に届かない生徒の割合は6ポイント増えています。2022年から2025年では、上位層と下位層の差も広がりました。
つまり親として注目したいのは、「日本全体が読めなくなった」ではなく、「読める子と苦手な子の差が広がっている」ところだと思います。
出典:OECD PISA 2025 Results: Japan / OECD日本語プレスリリース
「読解力がないかも」と感じるのは国語の点数だけではない
家庭で気づきやすいのは、国語の点数そのものより、こんな場面です。
- 設問を最後まで読まずに答える
- 「理由を答えなさい」なのに事実だけを書く
- 数学の文章題で条件を一つ落とす
- 理科や社会の資料問題で、文章とグラフを結びつけられない
- 答えは合っていても「なぜ?」と聞くと説明できない
PISAが見ている読解力も、単に文字を読めるかではありません。文章の中心をつかむ、必要な情報を探す、複数の情報をつなぐ、内容や情報源を評価するといった力が含まれます。
だから「本を読む量」だけで片づけにくいのだと思います。
「あんなに読み聞かせしたのに…」と思った親へ。うちもです
読解力の話になると、「やっぱり小さいころから本を読ませないとダメだったのかな」と思う方もいるかもしれません。
でも、「あんなにたくさん読み聞かせしたのに…」と思う親御さん、うちもです。
わが家も読み聞かせはかなりしてきました。それでも、子どもの答案を見て「そこ、そういう意味に取ったの?」と思うことはあります。
だから私は、読み聞かせが足りなかったと考えるより、読み聞かせで本や言葉に触れることと、自分で問題文を読んで、必要な情報を拾って、設問に合う形で答えることは少し別の力なんだと思うようになりました。
読み聞かせが無駄だったわけではありません。その土台の上に、成長に合わせて「自分で読む→考える→答える」練習を少しずつ足していく。そう考えると、家庭でできることも見えやすくなります。
「本を読みなさい」だけにしない。家庭でできる3つの練習
1.間違えたら「何を聞かれていた?」から確認する
答えが違っていたとき、すぐ解説を読む前に、設問をもう一度見ます。
「理由」「具体例」「抜き出し」「自分の考え」。何を求められている問題だったのかを、本人に一言で言ってもらいます。
これだけでも、本文が読めないのか、設問を読み違えているのかを分けやすくなります。
2.「それ、どこに書いてある?」を習慣にする
国語の選択問題で「なんとなくこれ」と選んでいるなら、答えの根拠になった一文を本文から探してもらいます。
合っているかどうかより先に、根拠を持って答える癖をつけるイメージです。
3.長文のあとに「一文でいうと?」と聞く
長い要約を書かせる必要はありません。
ニュースでも教科書でも、「これ一言でいうと何の話?」と聞いてみる。30秒で答えられるくらいで十分です。
全部を覚えるのではなく、重要な情報を選ぶ練習になります。
スマホを取り上げれば読解力は上がる?そこまで単純ではない
PISA2025では、OECD全体で読書を楽しむ割合の低下やスクリーン時間の増加と、読解力の低下が同時に見られたことも報告されています。また、文章を急いで読んで誤答する「hasty readers」の割合も2018年から大きく増えました。
ただし、今回の日本の13点低下を「スマホのせい」と断定できる資料ではありません。
家庭で現実的なのは、スマホを全面禁止するより、短い時間でも「読む→考える→説明する」時間を作ることではないでしょうか。
小学生なら、まずは「5分で終わる読解」からでいい
ここまでのような声かけを毎回家庭でやるのは、正直ちょっと大変です。だから、教材に一部を任せるのもありだと思います。
小学生なら、いきなり難しい長文問題集を増やすより、私はまず「短くて、毎日やり切れるもの」からでいいと思っています。
わが家で使ってよかったのが、増進堂・受験研究社の「5分間復習プリント 読解力」です。
このシリーズは小学1〜6年生向けがあり、1単元1ページを約5分で取り組めるつくり。物語・説明文・詩などの読解に加えて、語句・文法・漢字も入っています。公式価格は読解力シリーズが税込660円です。
わが家では、これで国語が伸びた実感がありました
何十分も机に向かわせるより、「今日はこれ1枚、5分だけ」と始めやすいのがよかったです。難しい教材を一気にやるというより、短い文章を読んで答える回数を積み重ねる感じ。続けるうちに、国語の問題にも以前より取り組みやすくなり、わが家では国語が伸びたと感じました。
もちろん、この1冊をやれば必ず成績が上がるという話ではありません。ただ、読解が苦手な子に最初から重い教材を渡すより、「短い文章なら読めた」「今日も1枚終わった」を積み重ねる入口として使いやすかったです。
特に、こんな子には試しやすいと思います。
- 長い国語の問題を見るだけで嫌がる
- 家庭学習の習慣がまだ弱い
- 読解問題を毎日少しずつやらせたい
- まずは低コストで試したい
学年別なので、基本は今の学年からでOK。難しそうなら一つ下の学年から始めるのもありです。「読解力を上げる=難しい文章を大量に読む」ではなく、まず短くても、問いを読んで、本文から答えを探す経験を増やすことを優先していいと思います。
わが家で使った「5分間復習プリント 読解力」を見てみる
小学1〜6年生まで学年別にあります。まずは今の学年、難しそうなら一つ下の学年からでもOKです。
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問題集を増やす前に「どこでつまずいているか」を見る
読解力が気になると、国語の問題集を買いたくなります。
でも、語彙が分からない子と、本文の構造が取れない子と、記述で自分の考えをまとめられない子では、必要な練習が違います。
まず、最近のテストを2〜3枚だけ見て、間違いをざっくり分けてみます。
- 語彙:言葉の意味が分からなかった
- 設問:何を答えるか読み違えた
- 根拠:本文のどこを見ればいいか分からない
- 記述:分かっているけれど文章にできない
このどこが弱いか分かれば、教材選びもしやすくなります。
5分プリントでは物足りない子には、Z会でじっくり取り組む選択肢も
5分プリントで短い文章を読むことに慣れて、「これならできる」が増えてきたら、次はもう少し長い文章や記述にじっくり取り組む教材へ進むのもありです。
特に、短い問題なら解けるけれど、長文になると根拠を見失う・記述になると止まるという子は、量を増やすより「なぜその答えになるのか」まで考える練習が合うことがあります。
ここまで家庭でできる方法を書きましたが、現実には、親が毎回「この選択肢はなぜ違う?」「この記述は何が足りない?」まで見るのは大変です。
そういう家庭なら、通信教育を使うのも一つの方法です。
たとえばZ会の中学生向け国語は、公式カリキュラムで、体系的な読解、根拠を持って解く練習、記述問題の添削を組み合わせています。選択肢問題では「どこが、なぜ間違いか」、記述では誤答例や減点理由まで扱うと案内されています。
私が読解力対策で教材を見るなら、単に長文問題がたくさん載っているかより、「なぜその答えになるのか」「書いた答えのどこを直せばいいのか」まで本人が分かるかを見ます。
ただし、家でまったく教材を開かない子や、すでに塾の宿題で手いっぱいの子に、さらに通信教育を足すのはおすすめしません。
塾+通信教育が向く子・向かない子については、こちらの記事で詳しく整理しています。
読解・記述の教材が合うか、まず見本で確認
いきなり入会せず、問題の量・難易度・解説が本人に合いそうかを見てから決めるのがおすすめです。
※教材内容・料金・キャンペーンは変更される場合があります。最新条件は申込み画面でご確認ください。
まとめ|読解力が気になるなら「もっと読め」より、読み方を見る
今回公表された国際学力調査では、日本の読解力は前回より13点下がりました。ただし、日本の得点は今もOECD平均より高く、「日本の子どもが急に読めなくなった」と考える必要はありません。
親として気にしたいのは、平均点より、目の前の子どもがどこで読み違えているのかです。
- 何を聞かれているか確認する
- 本文から根拠を探す
- 一文でまとめる
- 間違いを「語彙・設問・根拠・記述」に分けてみる
本を読むことももちろん大切です。でも、「読め」と言うだけでは、本人も何を直せばいいか分からないことがあります。
読めないのではなく、読み方がまだ身についていないのかもしれない。
そう考えると、家庭でできることも少し具体的になります。
参考:OECD PISA 2025 Results (Volume I): Japan/Z会中学生向け高校受験コース公式カリキュラム